分かれ道
鳩山政権が倒れた際に内田樹は「民主党政権は8ヶ月のあいだに、自民党政権下では前景化しなかった日本の「エスタブリッシュメント」を露呈させた。結果的にはそれに潰されたわけだが、そのような強固な「変化を嫌う抵抗勢力」が存在していることを明らかにしたことが鳩山政権の最大の功績だろう。」とコメントした。エスタブリッシュメントとはアメリカ、既得権益を守りたい霞ヶ関官僚とそのシステムにぶら下がった既得権益者、そしてマスコミの事です。今回のマスコミの偏向報道は小泉選挙の時と瓜二つ、ただそのベクトルが違うだけです。小泉選挙の時はエスタブリッシュメントの意向に好都合な小泉を猛烈にプッシュする報道で一色に染め上げられました。郵政民営化に反対する者は抵抗勢力としてレッテルを貼られ徹底的に無視され、改革、改革というスローガンだけが繰り返し刷り込まれました。結果、小泉政権が誕生し日本の姿は一変し、我々の目前には疲弊し荒涼とした日本の姿があります。
政権交代をはたした鳩山、小沢はエスタブリッシュメントにとってどうしても取除きたい目の上のタンコブ。特に小沢一郎への嫌悪感は殊更なのです。今回の代表選ではマスメディアは自分たちがすでに籠絡させた菅直人を持ち上げ、一方小沢に対しては「政治と金、政治と金」を連呼しイメージダウンをはかろうとしています。菅政権誕生の際にいきなり60%の支持率がでた時にはどう考えても胡散臭い感じがしました。小泉の時は小泉を一方的に持ち上げる、今回は徹底的に小沢を叩くという瓜二つ構図です。
今回の民主党の代表選は単に民主党の党首を決め日本の総理を決めるといった事ではありません。エスタブリッシュメントの支配から初めてのがれて国民の立場に立って政治がすすめられるかの分かれ道です。同じ民主党といっても菅直人が勝った場合、国益を考える小沢とその周りの議員はパージされ、失われた20年が30年、40年と続く事になります。日本国内の事情だけでなく世界の情勢が大変化を起こし大きな国難はこれからやってきます。国民の立場に立てないへたれリーダーを戴いた場合むしろ日本が残っているかさえ危ぶまれます。
そして今日エスタブリッシュメントから嫌らしい動きがありました。おそらくマスメディアでこの事が政治と金というスローガンとからめて流されるでしよう。
最高裁が鈴木宗男の上告を棄却しました。
こちら→ http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/09/post_643.html
このタイミングの上告棄却の政治的意味について佐藤優が書いています。
こちら→ http://news.livedoor.com/article/detail/4996747/
鈴木宗男 衆議院議員 記者会見
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