矢ケ崎克馬琉球大名誉教授 内部被曝について
放射能が怖いとか怖くないとか言う前に基本的な事がよく解らないので少し調べてまとめてみました。今、恐れられているのは体の外からの外部被曝でなく放射性物質を体内に取り込んだ時の内部被曝です。放射線が遺伝子を切断すると言われますが、放射線の種類によって影響が違う。電離作用の強い放射線が遺伝子の電子をはじき飛ばす純粋な物理現象だそうです。以下の事をふまえた上で矢ケ崎克馬さんのインタビューを見ると少しは解りやすいと思います。
アルファ線 (α線)
放射線の一種で、アルファ(α)崩壊によって放出されるアルファ(α)粒子の流れ(ビーム)。
この粒子は、2個の中性子と2個の陽子からなるヘリウムの原子核であり、また+2の電荷を帯びている荷電粒子であるので、物質中を通りぬける力は弱く数cmの空気層、薄い紙一枚程度で止まるが電離作用が強いので、その内部被ばくには十分注意しなければならない。アルファ線は、狭い範囲を“集中攻撃”します。アルファ線を出す物質が口から入って体のどこかに“常駐”すると、アルファ線は、その箇所を集中攻撃します。たとえば、プルトニウムは骨にくっつきやすいので、くっつくと、その場所付近を集中攻撃します。
ベータ線 (β線)
原子核から放出される高速の電子。やはり物質中の電子と喧嘩をしますが、アルファ線のように思いっきり喧嘩をするわけではないので、アルファ線よりも長い距離を通過した後に止まります。物を透過する能力はα線とγ線の中間。アルファ線より広い範囲を攻撃します。人体は、外部被ばく、内部被ばくの両方の影響を受ける。
ガンマ線(γ線)
ガンマ(γ)線は、光や電磁波の粒子であるフォトンです。荷電粒子ではないので、アルファ線、ベータ線よりもはるかに長い距離を通過します。α崩壊またはβ崩壊あるいは核反応に付随して放出され、核種に固有な一定のエネルギーをもっている。個人線量計では多くの場合このガンマ線の値を計測している様です。(全ての線種を計れるものは少なく高価。)性質は、生物に影響を与える電離作用はアルファ線、ベータ線に比べて小さいので体内であまり喧嘩せず、通り抜けてしまいます。
矢ケ崎克馬琉球大名誉教授インタビュー

体内被曝は食べ物による影響が大きいのですが日本のユルユルに基準を下げた暫定基準値はどうなんでしょう。個人のシートベルトや喫煙にまで細かく注文をつけるのに放射能に関してはあまりに無頓着。世界の基準と日本の暫定基準値です。
飲み物の基準
アメリカ法令基準 0、111Bq/L
ドイツガス水道協会 0、5Bq/L
WHO基準 1Bq/L
ウクライナの基準(セシウム137) 2Bq/L
ベラルーシ 10Bq/L
国際法による原発排水基準 ヨウソ131 40Bq/L
国際法による原発排水基準 セシウム137 90Bq/L
日本の暫定基準(乳児) 100Bq/L
日本の暫定基準 ヨウソ131 300Bq/L
日本の暫定基準 セシウム137 200Bq/L
食べ物の基準
WHO 基準 10Bq/kg
ベラルーシの子供 37Bq/kg
ウクライナ野菜(セシウム137) 40Bq/kg
ベラルーシ野菜 100Bq/kg
アメリカ法令基準 170Bq/kg
これまでの日本の輸入規制値 370Bq/kg
WHO(餓死回避の為の非常時) 1000Bq/kg
ドイツ放射線防護協会が日本人向けに「幼児は4Bq/kg・成人は8Bq/kg以上の食品を食べるな。」
と緊急メッセージ
日本の暫定基準値 野菜 ヨウソ131 2000Bq/kg
日本の暫定基準値 野菜 セシウム137 500Bq/kg
講演 河田昌東先生
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