只今、日本北朝鮮状態
2012年7月6日の首相官邸周辺デモ
昨日、原発稼働を反対して数万人規模のデモがあった。大手メディアも少しは報道したらしいが、ネットの世界では去年から幾度もこうしたデモの報道がなされている。今回のデモは子供づれの家族から会社帰りのサラリーマン、お年よりまで、ごく普通の人々が行ったもの。最近では大手メディアは完全に国民の敵と誰もが気が付きはじめたらしい。皆様の NHK は先週から、「なぜ抗議行動を報道しないのか」と抗議の嵐だった為かアリバイ作りでほんの少し放送したらしい。
もういいかげん皆さん気が付いて自分たちを苦しめる新聞、テレビに塩を送るのやめてね。原発を許してきた様に我々の無自覚な行動も日本をダメにしている要因だよ。
あれから一年が過ぎます。政府やメディア、政治家、役人、科学者、医者など国の重要な立場にある人々の不作為が目立ちました。時が経つにつれ、司司の人々のみならず我々一般人にもそうした劣化は大きく広がっている様に見えた。しかもそれは震災と原発事故による昨年だけの特殊な現象ではなく、震災が切っ掛けとなりもともとの日本人の姿がむきだしにされた。そう考えると事態は想像以上に深刻で自分が見ていた世界は張りぼてだった事になる。まさに幻世。警察官は悪い人をつかまえる、裁判官は公正な判断をする、医者は患者に正しい治療をしてくれる。こうした合意があって世の中は回っていたのですがこの前提はもう有効でない。これからは極端な事を言えば医者にかかる時、まともかどうか自分で確かめなくてはいけないのが実態かもしれない。
もし、中国が原発事故をおこし、放射能拡散予測を政府が隠し、人々に知らせず、世界各国が自国民を80キロ圏外へ退避させるなか、子供や女性を高線量の土地に一年以上縛り付け逃がさない、食べ物の基準も突然甘い基準を採用し瓦礫も全国に拡散、事故の原因も解明されないうちに原発の再稼働や輸出を口にする。そんな対応をすれば、日本のメディアも人々も猛烈に叩きまくっただろう。でも残念ながらこれは日本で起きている事です。しかし、それに対して非難の声がわき上がるどころか、一年たっても大部分の人は放射能の事でさえ、ほとんど学習していない。昨年の出来事は私たち存在のあり方に深い問いかけを突きつけている。その問いから誰も逃れる事はできないが一年過ぎてそれを正面から見る事ができない。原発推進派も反対派も私も含めそのポジションに安住し思考停止だ。全ての人がどこかもう普通じゃない。
つい数十年前、自分が子供の頃の日本は外国から見れば「チビで眼鏡をかけ、出っ歯で首からカメラをぶら下げた劣等民族の姿として」侮蔑のこもった漫画が象徴的だった。ラジオやバイクが少しずつ世界に認められる様になり、子供の目にも「メイドインジャパン」に少し誇りを感ずる様になっていったのを覚えています。
つい数十年前の日本の姿を忘れ、事故の対応をできないまま、日本はすばらしいとか日本の繊細な食文化をこれから世界に発信するんだとか、これだけ異常な事態に国内では事実を正面から見つめようとせず、一番肝心な事に目をつぶり、周辺の関係ない事ばかりやっている。子供や若い女性を助けなくて脱原発も除染も復興もすべてが無意味だろう。「殺すな!」
数年後、日本の伝統、芸術、科学、宗教、哲学、医学、技術どんな分野であろうと世界に向けていくら「すばらしいでしょう」とアピールしても「ああ、でも、あなたたちは子供と弱い立場の女性を助けなかったんですよね」と言われて終わりです。失った信用を取り戻すのは当分難しいだろう。日本は停滞から衰退へ予想より早く向かうのは避けられない気がします。「子供と女性を助けなかった国」というレッテルを貼られたまま、まがりなりにもまともな国と我々自身も認識できる様になるのか、世界からもそう見られる様な日が来るのか考えると重い気分にならざるをえない。
失われた20年、そして震災、世界経済の破綻、天変地異、原発も打つ手がもう無さそう。被災した人々を置き去りに除染、復興、脱原発、新エネルギーが語られる。今までの行政システム、政治、報道など権威あるものとして信じられて来たすべてがそして私たち一人一人の本当の姿もむき出しにされ、指針を失い311以前と同じ様に生きる事はできない。助ける人が加害者に被害者が加害者に人々の思いが錯綜して内戦状態、すすむべき道筋が見えません。
久しぶりに読書、「困ってるひと」大野更紗、ベストセラーだそうです。一気に読みきりました。難民の援助活動をしていた彼女ですが数年前、自分が原因不明の難病を患い、一年近く病院を渡り歩き、最後にたどり着いたのが彼女曰くオアシス。そこは制度でなくスタッフの超人的な献身で成り立つ病院。日本という国のなかで自分は難民だと気付き、言葉ではぼんやりと信じていた福祉制度だが、実際の制度は大きく違っていた。手続きの煩雑さ、その使い勝手の悪さ、当事者とのコミュニケーションの不在など正にモンスター。一人の女の子が闘病生活とそこからの脱出までを描いた現在進行形のお話です。
一つのエピソードがとても重要な視点だとおもいました。病棟オアシスのスタッフや先生を十分信頼しているし献身的な活動には感謝もしていましたが、一番、相談が必要な時に彼女との意思疎通は決定的に欠けていた。全幅の信頼をおき、すべてを預けた先生もただの明治時代風の権威主義オヤジの一面をかいま見てしまうシーンです。すべてを預けて良い人間などいないのです。
現在彼女は病院を脱出、依存を断ち切り、一人暮らし。自身が難民となり、初めて見えたこの社会のモンスターと彼女ができる範囲で日々コツコツと戦い続けています。彼女の知力とユーモアは我々に力を与えてくれます。
さて本題です。小出先生の話は震災以降よく見聞きしてきましたが数ヶ月前から少し気になる事があります。彼は人生の大半を反原発に捧げ、人々に警鐘を鳴らし続けてきた人で、言わば反原発のヒーロー。誰もが賞賛し尊敬するのは十分解るのですが、震災後メディアが殺到し何でもかんでも「これは如何ですか、我々はどうしたら良いですか」と意見を求める。彼の発言が一定の影響力を持っている今、世の中、小出中毒のきらいが見受けられます。
小出先生の話には大方、賛成なのですが、講演会の話し方に少し変化がみられます。一番の希望は子供を助ける事と何時も前置きするのですが、話の重点が後半になると10禁、20禁などと食品を区分けして福島の農業を守る為に年寄りは線量の高いものを食べて支える義務があると「食べて支える」に重点が置かれている様に思います。一方、各地の精密な線量や土壌汚染、そして食べ物のベクレル表示はおろか、子供たちの被曝検査なども市民サイドにたった検査は行われず、山下教授らによるデータ取りのみを目的化したかの様な動きもあります。
世の中では食べて救おうキャンペーン真っ盛りで食べ物のベクレル表示をする方向にはありません。そんな中、自ら子供たちを守ろうと市民が自ら線量を計測し子供の尿検査をし、疎開の補助を必死でしている市民グループがあります。福島の人々の本当の希望を小出さんは本当に理解しているのか10禁などと雑駁な表現をせず、まずは食べ物の正確なベクレル表示をすべきという点に力を注いでほしい。科学的なデータに基づき人々が自分の判断ができる様にすべき、それがなくて子供は救えないと思うのだが、それとも私が小出さんの深淵な哲学を理解できないのか良くわかりませんが。
小出さんは「農民というのはその土地が命なのです」とあっさり言うが、実際に被災した人々の現状はその様に一色なのでしょうか?311以降ますます誰かに依存してしまう我々、小出さんも神では無いのです。小出さんも彼らからすれば外部の人かもしれない。答えは決して一つでなく各自の戦いや痛みから生きて行く光や実感が得られるのかもしれない。更紗ちゃんが一つ一つ切り開いて自らの道を見出した様に、我々も依存を断ち切り自ら判断すべきです。
福島の市民グループの代表を務める中手聖一さんの話をよく聴いてほしい。もし我々に何かできるとすれば彼らの現状をよく把握して、福島などで未だ高線量下に放置されている子供たちをまず助けるという点で一致出来なければ、除染も復興もあり得ないと思う。
動画の下に貼付けたマップは政府がこそっと出したもの、静岡も15日から20日にかけて結構濃いやつがきているみたいです。クリックすれば大きくなります。
ロシアや中国は日本の周りでウロチョロ、リビヤの政変も胡散臭い、世界では各国株価は下落、 EU 内のギリシャをはじめ財政破綻予備国家の救済調停は道が見えず、ヨーロッパ銀行株の下落が激しい。ユーロはドルに対しても下落、逃げ道のはずの金価格も下がりぎみ、もちろんアメリカも瀕死状態。サブプライムローンの後始末がついていない証拠です。
ニクソンショック、アメリカが紙幣の金兌換を止めて、通貨の変動相場へ移行して以来、インチキな経済システムがもう限界にきています。
世界はグローバル化してアメリカなどの大きな企業はロビー活動を通じ自国の政府に働きかけ、 (TTP が典型ですが)自分に有利な条約を他国に結ばせようと暗躍しています。表面上は国家間の条約に見えますが主役は巨大なグローバル企業。日本が憧れたアメリカの中産階級でさえ、今や崩壊したも同然です。国民が食いつぶされても企業だけは残る格差社会。
世界中が抱える大きな歪みが今限界を迎え、政治的に軍事的に経済的に暴発的な出来事が起きる雰囲気に満ちています。
911 をある一面からみれば、ショックドクトリン(大惨事の時、人々の思考の空白を狙って不人気な政策『たとえば戦争』をドサクサに紛れて実行する手法)が使われたとも言える。実際、メディアはテロの恐怖を煽り、イラク、アフガンの戦争に突入しました。この間、愛国法が成立、自由の国アメリカは実際には全体主義的な監視社会に様変わりしています。
日本は震災から半年で 911 、何となく信じていた政府、政治家、メディア、産業界、学者、の虚像が崩れ去り、どうもこの国を動かしているのは政、官、学、報、産、アメリカそしてヤクザまで含めた得体のしれない複合体のようです。
一般市民の視線で訝しく思うのは何の責任もない子供や自力で退避するのが困難な人々を助ける方向性は示されず。そうした人々の悲痛な訴えや現状は解決すべき問題点として議論のテーブルの上に乗せられる事もなく放置されたままです。
大手メディアは TTP に慎重、原発もゼロを目指すと公言した大臣の「死の街」という言葉尻をとらえて「配慮を欠いている」「不謹慎だ」と攻撃、 NHK をはじめ大手メディアは完全に開き直って本性をむき出しです。
さきの大臣への攻撃などメディアが取り上げれば、「なるほど心情を考えれば不適切な発言だ」と本当に考えた人もいた筈。これから秋の収穫時期に向かってメディアが誰か目立つターゲットを定め「東北の米は買わない」「魚は食べない」「ゆるい基準値でベクレル表示がない食材は安心できない」などの発言は「皆が心を一つにして東北の復興を願っている時にその発言はけしからん」などと人格攻撃をして煽ればバッシングに走る人々がでる可能性大、メディアはまじめな人々ほど釣られる「思いやり」「国を愛する」「人として」などの美辞麗句の御旗のもと言葉狩りに出る可能性があり、あきらかに世の中の流れを誘導しはじめている。
「死の街」大バッシングのかげで前原の個人的発言「自衛隊の武器使用基準を緩和するべき」という米国での発言、ことの重大性からいえば、前原発言のほうが遥かに問題は大きいがスルー。しかも暴力団関係者とのお付き合いについてもマスコミは沈黙。日本を動かしてるのは誰なんでしょう国民の意向が届いていない事だけは確か。放射能バラ撒いた連中は痛くも無い顔してのさばったまま、メディアは追求無し、まじめな人間は言葉狩りリンチで辞任に追い込む。
911 あたりで何か爆発的な事件でも起れば『その可能性を示す要因は世界中に満ち満ちている。』「本当の事を言えない息苦しい日本の姿」さえ予兆として感じ、背筋が寒くなります。アメリカで起きた事はかならず何年か後に日本でも起る。監視社会、情報統制、警察国家
参考ツイッター抜粋
kinoryuichi 木野龍逸 (Ryuichi KINO)
鉢呂さんは、一部官僚と一部記者にとっては煙たい存在だったかな。そのへんは承知してませんでした。学校を1mSv/年以下に下げることを言葉にするのは文科省が嫌がってたし、大臣になってからは経産省のTPP、原発推進派からは睨まれただろうし。う~ん。。。
木野龍逸 (Ryuichi KINO)
@kinoryuichi 木野龍逸 (Ryuichi KINO)
鉢呂さん「子供の学校生活、1日8時間200日の指針で1mSvというのはおかしいと。これでは1年間トータルの生活なので学校がいちばん低い数値。通学路や家庭などトータルでいわないでどうする」
syukan_kinyobi 週刊金曜日
鉢呂経済相の辞任をもっとも喜んでいるのは経産省の官僚でしょう。どちらかといえば脱原発派でTPPに慎重な大臣が好ましいはずはありません。そもそも「死の街」は正しい表現であり、そうではないと言い張る方がおかしい。鉢呂氏は脇の甘さを反省すべきですが、もっとワルがいるのです。
yamada
@mikihiyamada yamada
(毎日新聞) 鉢呂氏は今年7月に民主党北海道4区総支部代表として、泊原発3号機のプルサーマル発電凍結を求める要望書を北電に提出している。 http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110903ddlk01010236000c.html こういう鉢呂氏の業績をほとんど報道しなかったマスコミ。多くの国民が鉢呂氏の味方に付くのを恐れたのか。
岩上安身
iwakamiyasumi 岩上安身
明日の中継の予定を、これから連投するのだけれど、そこに鉢呂経産相辞任会見から帰ってきた佐々木君から報告。くだんの記者、あまりの言葉遣いの荒っぽさにフリーの田中さんが「そんな質問失礼じゃないか。敬意をもって質問しなさいよ」と注意すると、「うるせえよ」と。