家具工房と初音ミク
家具作りなぞ長くやっていると様々な若い方が訪ねてきたりします。どうしたら家具作家になれるか?何を勉強すればいいか?どんな設備が有効か?質問は様々ですが、だいたい私が答える答えは、まず家具作りはなかなか食えない事と「ラーメン屋さんの繁盛店がうまれる理由が解れば家具も作れるよ」というそっけない答えです。先日何気なくYou Tube を見ていたら偶然、どこかのテレビ番組でしょうか「初音ミクの世界」という投稿映像にブチ当たり、思わず見入ってしまいました。
初音ミクはコンピュータミュージックで打ち込みによって自由な歌詞と旋律で人の声を作り上げるソフトなのですが、その声の主に初音ミクと言うアニメキャラクターが設定されていました。ところがそのソフトを使った楽曲が投稿サイトに投稿され、その楽曲に初音ミクのイラストやアニメをつけた物も次々と投稿されて思わぬ広がりを見せブームになった訳です。
でなぜその画像を見入ってしまったかと言えば「ラーメン屋さんの繁盛店がうまれる理由が解れば家具も作れるよ」という私の答えがまさに初音ミクブームの中にある気がして、頭の中で「ピンポーン」と音が鳴った訳。
分子生物学者の福岡伸一さんが若い人たちに向けて「自身のセンスオブワンダーを見つけなさい」と言っています。これはどんな分野でも人にやめろと言われてもやり続けることが苦にならない事、その人の「これって不思議だな」的感覚や、なぜか解らないが好きだという、根源的な初期衝動の事です。福岡さんの場合はルリボシカミキリの美しい青色に魅せられた事が彼のセンスオブワンダーだったそうです。
で初音ミクですが大人から見ればなぜそんなオタクな事に入れ込んでと思われがちですが、アニメだろうがオタクだろうが初音ミクにその初期衝動を見出した若者たちはそれなりに充実しているし、三人目の学生は一人で動くロボットを作ってしまってます。ワタシャむしろ感動さえ感じてしまったのです。彼らが今している事が即仕事に結びつかなくとも、好きな事だからこそ問題点や壁を自分で克復する経験は将来必ず役に立つはずです。私も若かったらはまっていたかも。
最後に私が見たYou Tubeのリンクを貼っておきますのでご覧ください。そして目先の事にあまりこだわらず、ご自身のセンスオブワンダーを見つけください。
左上のサムネイルをクリックすれば連続再生します。
クリック→http://www.youtube.com/user/HiVision7#g/c/AF5CC0F38A058FE3
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